2021/02/05 13:04
2021年2月吉日、以下の内容でニュースレターを配信しました。
ーーーーーーーー
お初天神
ーーーーーーーー
『お初天神 ほくりゅう』です。
このメールは「ぐるなび」から会員登録頂いた皆様にお送りしております。
残念ながら緊急事態宣言が一ヶ月延長されたので、引き続き、19時ラストオーダー20時閉店の時短営業を続けます。去年から政治絡みで残念な結果ばかり…。
最近読んだ記事の中で、「コロナにうんざりしているはずなのに、なぜ「コロナロス」を抱いてしまうのか?精神科医に聞きました」というのがありました(前編と後編がある)。
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-tamakisaito-1
僕は飲食の人なので、ここで言われている「コロナロス」っていうのは全く心当たりが無いけど、マスコミがらみの社会病理についての説明には、なるほどって思いました。なんでマスコミっていつもこうなんだろう、って思っていたので。そして情報の受け手側にも「ぼーっと生きてる」部分がある。
一年以上つづくこのコロナ騒ぎの屋台骨を支えるのが、この社会病理だ。間違いない。
自分たち日本人の弱点として、しっかり認識しておきたいです。
ところで…。
平安時代の才人にして高級官僚であった菅原道真が、政敵の謀略により都を追われ、太宰府の地で失意のうちに没したのが、二月二五日。
その後、藤原氏のおうちに雷が落ちたりして、神扱いされ、「天神様」になりました。
道真公が太宰府に送致される途中に立ち寄った場所が「天神社」として、庶民の崇敬を集めることになり、お初天神も、そのひとつです。
お初天神の正式名は「露天神社(つゆてんじんしゃ)」といい、もともとは、お薬の神様であるスクナヒコナを祀った「ほこら」であったといいます。そこに道真公が立ち寄って、「露と散る、涙に袖も朽ちにけり、都のことを思い出ずれば」と詠みました。
京都から鴨川を船で下ってくると、いまの天満橋あたりが乗り換え駅になって、海に出て行く。その乗り換えのところで、都に戻りたい気持ちが強すぎて、ウロウロしてたんでしょう。
阪急東通り商店街の端に「綱敷天神社」がありますが、あれも道真公の立ち寄りスポットです。この辺一帯は「曾根崎村」という漁村で、漁民が、座布団がわりに綱をぐるぐる巻きにして道真公に差し出した、と言われています。
ちなみに「お初天神」という愛称は、江戸時代に露天神社で起きた心中事件を近松門左衛門がドラマ化し、そのヒロインの名「お初」からつけられたものです。
お初天神界隈は、繁華街の先にある、急に静かなゾーンで、しかも「恋人の聖地」だから、今まで何回か、風俗店の侵攻を受けています。
実際、ラブホも2、3軒あります。でも、風俗店が増殖する動きを見せたことは、まだありません。兎我野町の事業者の皆さんがこっちに進出するのは、なかなか難しいようです。
まさに絶妙な位置に、お初天神は鎮座している。いや、鎮座していたから、街が絶妙なカタチに進化してきたのか。
これからの時代、「街」をどう考えるかが、日本人みんなにとって大切なテーマになるように思います。江戸や京の都のように、人々が賑やかに暮らす文化的な場所へと、「街」は戻っていくと、期待しています。
天神さん、これからも都を守ってくれ。
大阪メトロ谷町線 東梅田駅徒歩5分
お初天神(露 天神社)の中を通り東門を出てスグ
※ 露 天神社は東西南北に通り抜けできます。ここを目標にしていただくのが確実です。
※ 当店は全席禁煙とさせていただいております。また、日本酒以外のドリンクはあまり多くはご用意しておりませんので、あらかじめご了承ください。